アフリカ本感想(3)『アフリカの瞳』
久しぶりのアフリカ本感想はこちら!
南アフリカが舞台になっている小説、『アフリカの瞳』です。
フィクションではあるものの描かれているアフリカの医療現場の臨場感や、日本人医師と現地の人達との信頼関係の在り方など、とても勉強になる1冊でした。
アフリカのHIV、AIDSの問題に関心のある人は是非読んでみて!
前述の通りフィクションではありますが、今回作中のテーマとなっているAIDSの発症予防薬を巡る利権の問題、そしてそれが及ぼす病気のリスクを持ったひとたちへの影響をまざまざと見せつけられる作品でした。
ちょっとだけ、背景にあたる部分に触れておくと・・・
南アフリカではHIV、そしてAIDSは健康に関する最も大きな問題です。
2014年南アフリカでHIVに感染している人は約680万人と見られており、
15歳以上49歳以下の有病率はなんと18.9%にも及ぶのです。
同様に、サハラ以南のアフリカ地域では非常に深刻な問題の1つとなっています。
偶然、語学学校のディスカッショントピックスで、技術革新は人々を幸せにするか?という話をちょうど今日もしていたのですが、中央アフリカ以南出身のクラスメイトの何人かは、『技術革新はHIVやエボラなどの病気を無くしてくれるはず。』と話していたことが私としては印象的でした。
私はそんな視点は考えもしていなかったので・・・やはり身近な問題として存在しているんだなと感じさせられました。
また、AIDSを発症して両親が亡くなってしまった『AIDS孤児』の問題などもあり、こうした疫病がもたらす負のスパイラルの大きさはとてつもないものなんだと、わからないながらも思考を巡らせております。
話は本題に戻りまして・・・
この問題に対して、一体何が起こっているんだろうか?と、
考えるヒントをくれるのがこの小説です。
作中では、日本人医師の作田さんが、欧米の製薬会社があるクリニックを通してAIDSの発症予防薬をHIV感染者に配布し、秘密裏に効果を検証している実態に気がつきます。実はこの薬がひどい代物だったわけですが、深刻にHIVが蔓延る場所で、知識の少ない藁をもすがるような人たちを手玉に取っている・・・そんな状況を根絶するために作田医師は立ち上がります。
こうした事実が多かれ少なかれあったのかは定かではないものの、どういった環境の中でこれだけHIVが蔓延しているのか、そして病気の恐怖に苛まれている人たちがおかれている現実はどのような状況でどのような思いでいるのか、なかなかこれまで知ることのできなかった側面を少しだけ垣間見ることができます。
現実はより厳しいとは思いますが・・・この問題を少しでも知りたい。そのきっかけには非常にわかりやすい内容と言えるのではと思います。
私はダイレクトに何か支援することは難しいかもしれないですが、最近はじめたNPOでもある側面では役立てそうな気がしているので、引き続き関心を持って勉強していきたいなと思います!
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