ネルソン・マンデラ『自由への長い道』を読んで感じた５つのこと

マンデラさんは、氏族の中でも重要な存在であったから当時としては本当に珍しく大学まで進み勉強をしていましたが、大学を離れてからも、あれだけ混沌とした世の中でありながらずっと勉強し続けている姿が印象的でした。

弁護士を志して事務所で働きだしてからも、ANC（アフリカ民族会議）の活動が本格化しても、そして獄中にあっても彼は何かを実現するために常に学ぼうという姿勢を崩しませんでした。

特に印象的だったのは獄中にいる時に自由に読みたい書籍を手にとれなかった時でさえ、なかなかこれまでに読まなかった小説から学び得ることがあったり、看守とのコミュニケーションからヒントを得たりと今ある状況でのベストを尽くす姿はすごかった。

また、歴史から学んだことや賢者のことばを巧みに使って相手との距離を埋めていく様子も印象に残りました。

どんな時も何か楽しみを生み出すこと

マンデラさんの人生は激動だったけど、そんな中でも子ども時代のいたずら、恋愛、家族との絆、仲間との会話、獄中であっても畑を作ったり、海岸で看守と一緒になってシチューを作ったり・・・その時を前向きに生きていることに驚きの連続でした。

使命のために多くの年月を捧げながら、自分の人生の瞬間瞬間を大切にしている姿を見ると私自身はなんてちっぽけなことで一喜一憂しているんだろうと思ったりするのでした。

無私の革命をなぜ率いることができたのか

彼が族長の血筋であったことの影響もあったかもしれないけど、ANCに参加して、自分の立場の中で最前を尽くし続けたこと、最後まで諦めず本当の目的を見失わなかったことが本当にスーパーマンだと思った。

彼は白人というう人種を恨むことはせず、制度を改めるべきだという姿勢を崩さず、自分の運命から逃げずに長い年月の末に大統領という立場にたどり着きました。本質を見失わずに目的に邁進することがリーダーシップの重要なポイントだと気付かされました。

その時、南アフリカの白人たちは？

これはマンデラさんの人柄からの学びとは少し違いますが、アパルトヘイトの時代の南ア白人達はどんな思い出過ごして来たのだろうか？

凄く豊かな生活をしてきた描写が以前見たアパルトヘイトを描いた映画『遠い夜明け』でも描かれていたけれど、あの状況に疑問を持っていた人や、実際にANCの革命に手を差し伸べたり、差し伸べたいと感じていた人も少なくないはず。

これは個人的な感覚だけど、誰かの不幸の上に築かれた幸せは結構居心地の悪いものだと思うんです。彼らからみたアパルトヘイトはどうだったんだろう？手記などがあれば是非見てみたいな〜というのが新たな関心です。

誰かが語る、歴史の重要性

最後に思ったことは、誰かが語った歴史はすごくすごく勉強になったということ。
今まで南アフリカのこととか調べても正直わからないことや、ピンとこないことが多かったんです。
特に、人種によって歴史の見方が違う可能性がある国ゆえ、誰のどのような解釈であるかによって意味が変わってくるし、それをきっかけに最近それでちょっとナーバスになることもあったので・・・。

語り部がいると、【誰にとっては、○○に見えていた】ということがわかるしすごく自然に自分の頭にも入ってきました。

南アフリカについてもまだまだ滞在予定なので色々知りたいなと思う一方で、じゃあ私は日本のこと知ってる？と疑問を持ったりもします。もっとたくさんのこと知らないとな〜と思うようになりました。

一歩ずつ、南アのことを知っている途中ですが、引き続き色々と見聞きしてみようと思います＾＾では、みなさま良い週末を♡

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